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川崎球場さよならイベント
2000年2月26日


取り壊される、取り壊されると噂されていた川崎球場でしたが、どうやら取り壊す予算もないという話もあり、なんだかんだでしぶとく残っていました。が、大地震があった場合に危険、ということがわかり、ついに取り壊されることが決まってしまいました。それ以前に、実は一部のファンが集まって、「最後にもう一度川崎球場で公式戦を」という活動が密かに立ち上がっており、インターネットを中心として署名活動などを行ってきました。結局その活動は実を結ばなかったのですが、いよいよ取り壊されることが決まったということで、その運動の中心メンバーから「ファンの手でなにかお別れイベントをやろう」という声が上がり、今回のイベントになりました。

他のところでも書いていますが、わたしがロッテファンになったのは1985年、ひとつの理由はルーキーだった横田外野手にひとめぼれ、だったのですが、もうひとつの理由が川崎球場だったのです。野球が好きだったけれど高校は女子高だったため関わることができず、大学に入学して野球部のマネージャとなり、リーグ戦が川崎球場で行われていた関係上(余談ですが、入学してすぐに対戦相手として観た「一番すごいピッチャー」は当時4年生で大活躍していた園川さんでした。その園川さんも昨年引退…)、うぐいす嬢なども経験して裏から見た川崎球場の想像を絶するボロさに魅かれ、それに横田さんのガッツあふれるプレイが引き金となりロッテのファンになった、という事情もあり、川崎球場には特別の思い入れを持っていました。

イベントの実行委員は知り合いが多かったし、川崎球場のためになにかやりたいという気持ちは強かったので、迷わず「ボランティアスタッフ」ということで登録はさせていただいたものの、沖縄・鹿児島キャンプ巡り旅行で留守だったりして、事前の打ち合わせ会議には参加できず、結局当日しか仕事らしい仕事は出来ませんでした。が、会議は数回行われていたようで、着々と準備が進み、またマスコミへの宣伝などもありどんどん参加希望者が増えているというのを聞いて、楽しみなようなドキドキするような、不思議な気持ちのまま当日を迎えました。

わたしの当日のお仕事は、正面受付での案内と報道・OB受付および、紅白戦のあとのOB控室でのお世話でした。ふだんは機械相手の仕事だから受付なんて慣れてないし、何をやって良いものか…という感じでしたが、まぁやっているうちにだんだんその気になってきて、グラウンドへの降り方や(自分は1度も降りてないのに…)球場内の案内、報道の方へのPRESS名札配布などそれなりにこなせたと思います。インターネットを通じて(ロッテファン以外にも)それなりに知り合いも多いので、思わぬ人に声をかけていただいたりもして、楽しかったです。受付席の隣では、大型テレビでオリオンズ優勝時のビデオや昔のプロ野球ニュースの映像などを録画したビデオを放映していたのですが、こちらからは音だけ聞こえるものの映像が見えず、非常にストレスがたまりました。

ひとつ、少し残念だったのは、当日は昔のオリオンズグッズ発売も行っていたのですが、開門と同時にグッズ販売所に参加者が殺到…。オリオンズグッズはもう入手困難なものだし、ファンとして欲しがる気持ちはわからないでもないですが、ボランティア係員の制止も振り切ってグッズに殺到するその姿に、「今日の目的は川崎球場でみんなで楽しむことじゃないの?思い出よりモノが大事なのかなぁ…」と少し寂しくもなってしまいました。ほどなくグッズは完売。怪我人が出なくて本当に良かったです。

開場後、まずはグラウンド開放。昔のユニフォームやパネルなども展示され、実際にグラウンドに降りることもでき、ロッカールームなどの公開など、古いけれど懐かしい川崎球場の様子を楽しんでいただけた…ようです(でも、わたしは見てないのでわかりません…)。お昼過ぎからはOBによる紅白戦。現役引退してかなり経った選手たちも体力がもたず、そのうち選手が足りなくなって観客から参加を募ったりもしたようですね。水上ジュニアも登場して盛り上がったようですが、わたしはあまり観てないのでよくわかりません(しつこい)。試合後はファン・OB取り混ぜてグラウンドに降りてのカルトクイズ。ちらっと音声で聞いただけですが、かなりマニアックな問題が出ていたようです。

紅白戦後半からクイズの間は、わたしはOB控室で食事やビールの準備をしたりして、試合後お疲れのOBの方々のお世話に回りました。OBどうしで会ったりする機会がどのくらいあるのかわかりませんが、久々に会った懐かしいメンバーと、近況報告や昔の思い出話などに花が咲いていたようです。ご家族を連れてきていたOBの方も多かったようです。失礼ながら、控室でくつろいでらっしゃるOBの方々は「そのへんのおじさん」という雰囲気でしたが、久々の野球の試合を(それも思い出の深い球場で)本当に楽しんでいらしたようで、見ているほうも嬉しかったです。

イベント終了後は、実行委員とOBメンバー、ボランティアスタッフ合同の打ち上げに参加させていただきました。打ち上げの席ではOBの方々といろいろお話する機会がありました。解説で有名な倉持さんは別として、現在は野球からは離れた仕事をされている方が多いようで、わたしの隣にいらした長松さん(元捕手・75年〜85年在籍)は現在は果物関係の市場で働いていらっしゃるそうで、朝は1時〜2時(深夜の、です)に起床されて朝早くから夜まで働く毎日だそうです。野球からは離れてしまったけれど、プロ野球の選手として真剣に取り組んだ経験は現在の仕事にも活かされている、現在の仕事にも同様に真剣に取り組んでいる、というようなことをお話しされていました。現役引退後、コーチや解説者などとして球界に残る選手は本当にわずかで、他の人たちは野球に携わった経験を生かして第2の人生を歩んでいらっしゃるんだなぁ、ということを実感しました。また、そのプレイでわたしたちを感動させてくれた元選手の皆さんが各業界で活躍されている姿を見て、わたし自身勇気づけられたりもしました。

イベント自体にはあまり参加できませんでしたが、裏方として携わってみて川崎球場の思い出がまたよみがえり、元選手の方々とお話できたりしたことも思い出深い経験になりました。おまけに、水上さんが試合中に着用されていたTシャツにサインを入れたものを頂けたりもして、モノ以上に思い出を手に入れることができ、本当に嬉しかったです。そのほかにもイベント準備、当日の発券作業、警備、参加者誘導、カメラマンなど、多くのボランティアスタッフ(みんな素人)が力を合わせてイベントを無事終えることが出来たのは、本当に素晴らしい経験だったと思います。実行委員はじめ参加いただいたOBやファンの皆さん、そして数々の思い出を与えてくれた川崎球場に、心から感謝したいです。

開門と同時にグッズ売り場に殺到。すごい熱気でしたが危ないですよ…

美人受付嬢…というにはちょっと…?寒かったです

球場全景

試合前のOBベンチ

独特の形のライトスタンド

スタメン

当時の公式戦よりは入っている?

某Fさんを探せ!(内輪ネタで失礼)

記録席のシャッターは降りていました

数少ない記念写真

水上さんが試合中着用していたシャツ。このあと洗濯しました



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Hiroko Sukeda, piroko@sukeda.com